国際女性デーのシリーズ2では、ザ・テラスクラブ アット ブセナをご紹介します。ザ・テラスクラブ アット ブセナは、その豪華な設備や素晴らしいサービスだけでなく、女性経営者や従業員による熱意と才能を通じて、独自の価値を提供しています。このリゾートを訪れる全ての人々に、全ての女性に対する平等な扱いと機会平等を追求する大切さを伝えるために、SLHは誇りを持って彼女たちの物語を紹介しています。
ラグジュアリーホテル業界で女性として働いてきたあなたの経験や歩みについて教えてください。
1989年、オーストラリアのクイーンズランド州にある日本企業のリゾートホテルで開業スタッフとして参加しました。その後、1997年にはテラスホテルズの第一号ホテルであるザ・ブセナテラスの開業スタッフとして関わりました。そして、2011年現在、SLH(スモール・ラグジュアリー・ホテルズ・オブ・ザ・ワールド)に加盟するザ・テラスクラブアットブセナの開業に携わりました。
現在は、沖縄県内に5つのテラスホテルズがあり、取締役として、各ホテルの価値向上と顧客満足向上のために、各支配人と連携しながら業務にあたっています。
もっと多くの女性の確保し惹きつけるために、ホテルがすべきことは何だと思いますか?
確かに、ホテルビジネスは拘束時間が長く、タイムパフォーマンスが悪いというイメージが一般的ですが、実際にはそのような仕事の特性がある繁忙期と閑散期があります。一年を通して見れば、他の仕事と大きな差はありません。ただし、タイムパフォーマンスに関する価値観は今後も重要視され続けるでしょう。そのためには、この課題に真摯に向き合い、改善していくことが重要です。
また、ホテル業界においても、女性を含むスタッフが自身のキャリアパスを明確にし、目標を設定しやすい環境が整備されることが重要です。これは、業界全体がDX化する中で、ますます重要になるでしょう。
さらに、ラグジュアリーホスピタリティー産業の存在は、人間らしさや想像力を働かせた温かいサービスの提供という要素を強調することで、将来的にもさらなる成長が期待されます。社会全体がDX化する中で、このような人間性やサービスの重要性がますます際立ってくると考えられます。
あなたに力を与えてくれるものは何ですか?あなたをやる気にさせるものは何ですか?
私にとって力を与えてくれるものは、滞在中のゲストの笑顔とサービスの最前線にいるスタッフの存在です。彼らが私のやる気の原動力です。私たちが日々直面する「課題」の数々は、ホテルビジネスの現実です。どれだけ取り組んでも、私たちはいつもゴールに到達したわけではありません。終わりはなく、理想と現実のギャップを埋めるために、私たちは絶えず奔走しています。この挑戦こそが、私のやりがいであり、ストレスであり、自己実現の源でもあると思います。「課題」そのものが、私のやる気スイッチなのです。
あなたのホテルに関する興味深い事実や裏話、そしてあなたがホテルで最も好きなことを教えてください。
当ホテルの自慢の施設の一つに、本格的なタラソテラピー用のタラソプールがございます。そのプールは、強めのジェット水流で筋肉をほぐし、血流を改善する効果があります。ある日、60代のご夫婦がご利用の際、奥様が水流の強さにバランスを崩されましたが、幸いにも旦那様がすぐに手を差し伸べて支えられたそうです。その後、二人は以下のような会話をされたそうです。「久々に女房の手を握れたな」「そうね、何十年ぶりかしら、こんなに優しくしてもらったのは」と。このような出来事からもわかるように、タラソプールは単なる筋肉のほぐしではなく、心もほぐすプールであることを示しています。